この幽霊会社というのは、会社というより復讐のための互助会という感じがする。しかし、復讐を成し遂げれば成仏できるわけではなく、人間に殺して貰わないと天国に行けないという仕組みは納得いかない。本作の主人公のような、恨む相手もいないまま幽霊になってしまった人はともかく、恨みを抱えて死んだ人は恨みを晴らして成仏するのが筋だろう。
あと、死んだら天国に行く前提で話が進んでいるが、地獄に行く可能性はないのだろうか?「地獄少女」のように、相手を地獄に落とす代償に自分も地獄に落ちるとか。しかし、本のタイトルからして『悪魔のいる天国』なので、誰彼構わず天国に行く前提でいいのかも知れない。