レトルト工房 ~錬金術師の仕事場~

個人サークル「レトルト工房」のブログです。現代科学の最後尾を独走中です。

一日一星 No.0054「期待」『宇宙のあいさつ』

この作品を読んで最初に『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』を思い出した。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか』は1968年刊行、『宇宙のあいさつ』は1963年刊行。『宇宙のあいさつ』の方が少し早い。しかし両作品の間に特に直接的な関係は無さそうだ。
自動装置にとりかこまれたうるおいの無い生活。ナヤ氏が白鳥に期待したものは何なのか?
上流階級はロボット白鳥でも満足して購入しているようだが、ナヤ氏は本物でないと満足しないようだ。自動装置に無く本物の動物にあるもの、となると、世話が面倒だったり言うことを聞かなかったりという、ペットの意図せざる行動だろうか?自動装置に世話されているペット状態のナヤ氏は、自分が世話する側にまわりたかったのかも知れない。