一日一星 No.0040「危機」『宇宙のあいさつ』
危機というのは未然に防いでしまうと、助けてもらってもありがたみが感じられない。それどころか、危機に瀕していたことも気づかないまま、代わり映えの無い日常として過ぎ去ってしまう。「鼓腹撃壌」という言葉があるが、「帝力何ぞ我に有らんや。」と言っていられる時代は、治世がうまく行っている時代なのだろう。宗教も、「苦しいときの神頼み」のように、苦しいときには神を意識するが、うまく行っているときには宗教なんて自分には関係ないと思ってしまいがちだ。しかしそんなときにも、自分の知らないうちに何らかの御利益を被っているのかも知れない。